大光炉材60年史
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90 の営業を担当しています。関東のマーケットを中心に、おもに新規顧客の開拓を進めてきました。半導体業界のお客さまが多いのですが、並行して半導体以外の、たとえばコネクターや医療の歯科材料など、新しい分野でも顧客を開拓中です。新素材開発部は部員16名ですが、部という位置づけながら、独立採算という形で挑戦しています。部内に業務・購買・経理の担当がありまして、すべてを一貫して見ることができます。不定形耐火物に続く収益の柱となって貢献できるよう、部を盛りたてていきたいと思います。森下さんは、現在、株式会社テックにご在籍ですが、入社は大光炉材ということで、グループの一員としてお話しいただけますでしょうか。森下 そうですね、最初は大光炉材に入社しまして、10年とちょっと営業を担当しました。現在はグループ会社である株式会社テックで、やはり営業を担当しています。炉材のような材料や製品ではなく、工事受注の営業なので、移籍してすぐは慣れない場面もありましたが、いまはどうにか営業の中心的な役割をつとめています。テックの仕事は、炉の設計や築炉の工事がメインとなります。社員はそう多くありませんが、工事部と技術部、あと設計と購買そして営業のセクションがあります。私は営業担当でありながら、全体をまとめ上げるような役割もさせていただいています。山下 大光炉材には君津と大分の2工場がありまして、私は大分の工場長をさせていただいています。入社当初は新素材の営業を担当しましたが、炉材部門に移りまして、大分工場、君津工場の両方で研修を受けました。その後、本社で生産技術、購買と渡り歩くような形で、珍しい経歴といいますか、現在は大分工場を任されています。70名ほどの工場で、小さな会社といった感覚がありまして、先ほど荒川君が“あらゆる角度で見ていく必要がある”といいましたように、生産面だけじゃなく全体的なマネージメントに取り組んでいます。松永先生は教育者であり、かつ学長というお立場にいらっしゃるわけですが、社会人になる一歩手前の学生たちに対し、どのような思いをもって指導されていらっしゃいますか。松永学長 いま非常に難しいというか、複雑な時代になっています。以前だと、ある意味では一つのパターン化された形、大光炉材さんでいうと不定形耐火物を作られて、その路線の中で変化に対応していく、そういったパターンが一般的に決まっていたといえます。ところが現在は、業種や業界の変化が激しいというか、大手企業がダメになって、聞いたこともなかったような企業が現れたりと、何が将来うまくいくのか、まったくわからない時代になっていると思います。いわば不安定な時代なのですが、逆にいうと、そういう時代こそ、じつは活躍できる要素がたくさんあるんだと、私は学生に言っています。当然うまくいく人とそうでない人が出るわけですが、うまくいくために何しなきゃいけないかというと、先ほど荒川さんが言われたように全体を見る力はすごく大事なことです。昔は分業で、営業は営業、製造は製造、生産は生産、そういうふうにバラバラでやっていた組織では、この時代に向かないでしょう。学生にも、いろんなことを見なさい、勉強しなさいと言います。 とくに若い人たちは新聞を読まないから、無

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