大光炉材60年史
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89記念座談会 その1[松永守央先生をお迎えして]大光炉材の10年後を語ろう幸野 奥野さんの1年後、1995年に入社しました。やはり材料の開発に携わってきましたが、入社2年後ぐらいに、NSC大分というユーザー企業に3年間ほど席をいただきました。共同研究ということで、炉材担当部署で、現場で使われている当社の材料の性能等を一緒に比較することができました。貴重な経験になりまして、お客さまの目で自社製品を評価する視点ができました。現在も新しい材料開発に携わりながら、同時に材料面での可使のコントロール、つまりKYですね、それと3S、そういったいわば陰の仕事をこつこつと続けています。大庭 私は1996年に九工大の物質工学をマスターで卒業し、当社に入社しました。セラミックスつまり新素材開発部では、九工大と産学官連携の形で熱電変換材料など、助成金をいただいて研究と開発を行いました。その後、九工大のドクターコースに通って卒業し、3年半前から耐火物部門に移りました。新規材料開発部は今年立ち上げた部門ですが、名前のとおり耐火物としての新規材料の開発を担っていきます。会社の将来を視野に、この部門をいかに成功させるか、発展させていくか、注力しなければと考えています。また、新入社員がこの部門を通過点の一つとしますので、基礎のところからきちんと理解する人材を育てたいと思います。セラミックスとの両部門を経験していますので、既存の技術に捉われずにチャレンジしていきたいと考えています。荒川 九工大の材料工学(現マテリアル工学)を卒業しまして、2002年に入社して12年目になります。ずっと新素材開発部でセラミックスにかかわってきました。製造・加工・研究で現場の技術を覚えまして、その後、セラミックス申しましたところ、会長は「不定形耐火物は、まだ技術も製品も完全には確立されてない、だからこそ可能性があるだろう」とおっしゃいました。新規参入が難しい世界ですから、技術と努力によって可能性は開かれているということですね。やはり基本は、お客さまにいかにして喜んでもらうか。これは仕事を続けていく中での喜びであろうし、そうでないと仕事は面白くないと思います。 今年は新入社員を7名採用しましたし、今後も新卒採用を続けていく方向の中で、技術の人間も営業の人間も育てていくわけです。そうしながら社員全員で、一つひとつの成功を喜びながら、実感しながらやっていける、そういった方向を目指していければと思います。きょうの座談会が、その理想を現実にしていくための羅針盤の一つになればいいなと考えますので、よろしくお願いいたします。現在の仕事の位置づけでは最初に、参加いただきましたみなさんの現在の職務、あるいは会社の中での位置づけについてお聞かせください。奥野 私は地元の高校を卒業後、九工大で7年間、勉強させていただいておりまして、現在もドクターコースに在籍しています。94年に当社に入社しまして、その後一貫して不定形耐火物のいわゆる開発部隊の一員として、技術統括部や技術本部等々、部署の名称は変わっていますが材料の開発に携わってきました。また昨年までは購買、そして海外部の業務関係も担当していましたので、海外向けのライセンスや原料の購入等の交渉にも携わりました。おかげさまで、多角的に物事を見られるようになったかなと思います。入社19年目になり、今後も他社に負けない材料開発を第一目標にしたいと考えています。

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