大光炉材60年史
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79通史 第2部 第11章・苦境の中からの新たなスタート(2001~2006)4.「変わろう大光炉材」の取り組み この苦境を乗り越えるためには、他社に負けない品質、価格、製品を造らなければならない。そのためにできることはすべてやろうと、「変わろう大光炉材」のスローガンのもとにさまざまな取り組みがスタートした。 平成16年(2004)4月から新素材統括部、大分工場、君津工場では5S活動の取り組みを始めた。5Sは整理、整頓、清掃、清潔、躾の頭文字をとった活動で、すべての業種、職種を問わず基本となる活動である。当たり前のこととして見過ごされがちのことにスポットを当てて見直すことであり、また、誰かに言われたからするのではなく、全員が参加しなければ全体のレベルアップにもつながらない。大分工場では小集団活動の一環として取り組み、全員が自主的、能動的に活動する高い問題意識を持った小集団グループを目指した。こうした取り組みで平成16年度(2004)当初に設定した数値目標「労働生産性」「トン当たり諸経費」「トン当たり製造経費」ともに、計画目標を上回ることができた。 営業統括部では調 修が平成16年(2004)6月に部長となり、現場に即したきめ細かな営業活動を推進した。また、小林仁志副社長も機会があるごとに施工現場を回り、ユーザーの生の声を直接聞いてきた。そこで得た現場の声を広く社員に伝えるために、また、よりコミュニケーションを密にするために、平成16年(2004)3月から毎月朝礼を実施することになった。 平成17年度(2005)の全社スローガンは前年に引き続き「変わろう大光炉材」であったが、平成17年(2005)4月の社内報ではそのスローガンをより深く言葉の意味を加えて伝えている。「かわろう たいこうろざい」か んたんなことこそ、ていねいに。わ んらんく上を目指そう。いつも勝負は鼻の差である。ろ まんを持とう。あのように、このようになりたいから、自分が何をすべきかがわかる。う まい酒を飲もう。皆で飲んで、話して、明日への活力にしよう。た しかな品質は、みんなの意識から。全社員で取り組もう。(品質について)い ちばんサービスの良い大光炉材と言われるようになろう。(サービスについて)こ んなんな仕事こそ、やりがいがある。粘り強くなろう。(ポリシーについて)う れいしい知らせは、日々の努力から。 お客様の「うれしい」はなんだろう? お客様の立場に立って考えよう。 (感動について)ろ うりょくを惜しまず、一つ一つ丁寧な仕事をしよう。 丁寧は安全であり、安心につながり、社会の信頼になる。(信頼について)ざ いりょう開発は、常に現場から。利益の材料は私達の身の回りにある。 見落とさないように。(利益について)い ろんな見方があって当たり前。己を知ることは他を受け入れることから始まる。 素直になって、初めて取り組むことにも、勇気を持って臨もう。(人間力について) これらの取り組みに加え、技術面においても新しいものに積極的にチャ

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