大光炉材60年史
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72 により両工場の受注管理、原料および製品管理のOA化がいっそう促進された。 増産による設備の増強では、テント倉庫の増設や改修、コンプレッサーやボールミルなど設備の更新が進められた。また、集塵装置の設置などで作業環境の向上にも鋭意取り組み、両工場とも粉じん濃度測定結果が「管理区分I」を達成するなど、良好な状態を継続するようになった。安全衛生管理では、大分工場は平成8年(1996)に耐火物協会から安全表彰「優良賞」を、君津工場は同安全表彰の「努力賞」を平成8年(1996)に、「優良賞」を平成10年(1998)に、それぞれ受賞している。これらに加えて継続して続けているQC活動などの取り組みにより、労働生産性は260kg/MH台に向上している。 平成12年(2000)の年頭あいさつで、大分工場の梶原哲男工場長は「製造条件は小口化、短納期化、原料数の増加、配合原料数の増加、製品構成の変化など悪化の一途であり、今後も更なる工夫と努力を積み重ねなければならない」と述べ、さらに、「この時代に生き残るには、市場で大光炉材が、その製品が存在感を示すものでなければならず、そのための一助として、大分工場では『受けた受注は必ずこなす』『納期、サービスも含めた品質で他社に負けない』の2点に心がけてまいりたい」と、語っている。 低コスト化の試練を乗り越えるためには、生産力の向上は欠かせない条件であった。工場別生産量和暦西暦君津工場大分工場合 計平成7年199518,628 39,351 57,979 8年199617,927 39,929 57,856 9年199718,556 44,378 62,934 10年199816,735 42,513 59,248 11年199918,340 44,755 63,095 12年200021,134 46,223 67,357 6.台湾に大祥耐火社を合弁設立 国内の鉄鋼需要が低迷するなか、大光炉材では中心に海外ビジネスを積極的に展開した。その窓口となる海外部は、海外へのライセンス供与、海外提携先との技術情報の交換、海外からの視察団の受け入れ、さらに輸出など、多岐にわたる業務をこなしていた。この時期の主な活動をピックアップすると、次のようになる。〈平成7年(1995)〉○英国、ストラスクライド大学のアラン・ヘンドリー教授が来社、技術講演会を開催○インキャストジャパン合弁会社設立(住友商事・独インキャスト社・大分工場創業25周年式典

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