大光炉材60年史
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66 また、組織名の改称とともに、生産技術、営業の両面で積極的なテコ入れを行った。技術面では加工精度の向上のために平成4年(1992)9月にNCフライス旋盤を導入したのに続き、平成5年(1993)5月に最高温度2,300℃の真空加圧焼結炉を導入した。同じタイプの焼結炉は以前から1台あったが、小型の試験研究用であった。非酸化物セラミックス(窒化珪素や炭化珪素)の需要が増加しており大型化する傾向にあることと、当時注力していた導電性セラミックスの開発を成功させるためにも、大型の真空加圧焼結炉が不可欠なことから導入されたものであった。 一方、営業面では半導体検査装置など中心にきめ細かい訪問活動を実践した。半導体関連の工場は地方に点在しているので営業効率は悪かったが、その分大手メーカーとの競合は少なかった。地道な営業活動を徹底することで、徐々に受注先が広がり、さらに大口の取引先の開拓にも成功した。 こうした努力により平成6年度(1994)には過去最高の売上を記録し、平成7年度(1995)には黒字化を達成し、ついに事業として一本立ちすることが叶った。

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