大光炉材60年史
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113大光炉材60年史 寄稿苦難を乗り越えて相談役 小山 幹男 過去30年の間で最も印象に残っているのは、何といっても2000年代に入ってまもなく、売上高が一気に20億円減少した時のことです。世の中の仕組みが変わったとはいえ流れの変化がかくも大きく変わることは予想だに出来ませんでした。 経営基盤が根底から揺らぎ、少々の経営努力で乗り切れるものではありませんでした。経費、原料費の削減などではとてもカバーできず、人件費の削減に手をつけねばならない状況でした。ただ人件費の削減をするにも、さまざまな方法がありました。最終的には「雇用は守りたい」というより「雇用は守るべき」との路線を進みました。 そのために給与カットはするが、解雇はしないとの結論に至りました。世の中の仕組みの変化や流れがいつか正常になって、大光炉材の存在価値が見直されることを信じて、不本意ながら人件費に手を掛けることになりました。 その後、約4年間で一応の業績の改善が見られ、給与カットも解消することが出来ました。全社員が努力、協力し合って乗り切った成果でした。これからも社員一丸となってますます会社が発展してゆくことを信じて止みません。

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