大光炉材60年史
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112 次なる100年に向けて(次代を担う人たちへ)取締役 武重 敏彦 これまで1,500人弱の人々が大光炉材という場を借りて、自分の人生にチャレンジしていきました。60年の歴史は、けっして安穏な日々の積み重ねではなく、闘いの歴史であり、本誌は先達の累々たる屍の上に成り立っています。だからといって今からの人々は、その歴史に倣う必要はなく、ただ、事実を事実として俯瞰すればいいのです。もし、屍たちの言霊に耳を傾けることができるなら、彼らはこう語ることでしょう。 当時、我々には羅針盤はなく、あまりにも未熟で方向性を持たないエネルギーがあったに過ぎない。ただし、その力は制御されていないだけあって、ある方面には錐のように突破する力を持っていたように思う。今の若い人は、優秀で理知的である。もし過去に学ぶことがあれば、時として無知は理知を凌駕するということ。そして技術はけっして円熟することはなく、それは理知なるものによって閉塞されている空間に過ぎない。 次なる100年に向けて、ひとつの言葉を送ります。「若者よ、去勢されることなかれ」

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