大光炉材60年史
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で山下君がやってくれるんじゃないかと期待します。山下 原料3個だったらたぶんできると思います、フルオートメーション。社長 そこにコダワルね。(笑)最後になりますが、松永先生からアドバイスをお願いいたします。松永学長 夢をもって実現していくのは簡単じゃないけれど、夢を持てない人だと働いても面白くないですね。ただ世の中怖くなってきているのは、海外に製品を出しても真似をされる、結局は人件費の差だけで勝負が決まるような状況があるわけです。そうするとオンリーワンなりをめざすとき、絶体に真似をされない部分をもっているか、これは企業としては重要だと思います。先ほどのフルオートメーションにしても、全部オープンになってしまう可能性もあって、ここがブラックボックスだというところをもっておく、自分たちのシークレットとする部分をつねに意識していかないとオンリーワンを継続するのは難しい。特許でおさえても、15年とはいえ、現実的には5年ぐらいしか独占で利益を上げられない。 また別の視点でいうと、日本的な企業の思考として、全部の経費を積み上げて価格設定して、積み上げ方式で利益を出していく方法だと利益率が低いわけです。これは絶対どこにもありませんのでと、言い値で買ってもらえるのは、やはりメーカーとしての夢です。昔、インテルがマイクロプロセッサを1個2万円ぐらいで売っていたとき、なぜ2万円もするんですかって聞いたら、2万円だから2万円ですって言われたことがあります。アメリカのビジネスの典型であって、日本のなかにそういう企業が出てくると、新しい展開が出てくると思いますね。おわりに社長 当社でいうとブラックボックスはバインダーとかであったり、以前、耐火物原料を作っていたことがあって、材料を作る手前のところの混合品ですよ。競争力という面では、当社でしか使いこなせないという、そういう捉え方もあるだろうし、トータルの面でいくと独自の手法を構築して、お客さまにも手法とセットでベストな耐火物を提案できる、それは材料の技術面、それから営業手法、取り扱いデリバリー、いろんな角度で最適比率を構築している、そういった意味で唯一の会社にしていきたいですね。 そういった方向で、各リーダーが10年後を98

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